「サウンド&アート展 -見る音楽、聴く形」

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「サウンド&アート展 -見る音楽、聴く形」が、東京・神田にある中学校を改装したアートセンター アーツ千代田3331で開催されます。これまで代表的なサウンドアートの展覧会として、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]の「サウンド・アート―音というメディア」や「サウンディング・スペース―9つの音響空間」、東京都現代美術館「アートと音楽-新たな共感覚をもとめて」などがありました。今回の展覧会は、今まで開催された展示とは違い、サウンドアーティストによるトークやデモンストレーション、音楽制作や楽器制作ワークショップ、コラボレーション・パフォーマンスやディスカッションなどの豊富なプログラムが特徴となっています。

 

プログラムの見どころをご紹介します。アーティストトークやデモンストレーションは、『世界の調律』の著者マリー・シェーファとともにサウンド・スケープを日本にはじめて紹介した鳥越けい子による「サウンド・チューブ」の解説とデモンストレーションは見ものです。また、音楽制作や楽器制作ワークショップでは、ミニ音響彫刻キットの組み立て体験ワークショップや、金沢健一による「音=振動のかたち」のクラドニ図形をつくるワークショップなど、普段体験できないようなプログラムが9つあり、子どもから大人まで楽しむことができるようになっています。そして、コラボレーション・パフォーマンスでは、谷川俊太郎(オンライン出演)×内橋和久×バシェが登場します。復元された音響彫刻と谷川俊太郎、 内橋和久とのコラボレーションは大変楽しみな演目です。ディスカッションでは、社会学者でもある毛利嘉孝と、「音響メディア史」や「クリスチャン・マークレイの試論」の著作で知られる中川克志が登壇。それぞれの立ち位置の違う視点から、二人のトークがどのような議論として展開されるか楽しみです。コラボレーション・パフォーマンスとディスカッションはオンラインで鑑賞が可能です。

 

作品展示では、これまで既存の楽器では出すことのできない「音色」や、視覚的な要素を取り入れた「音」にまつわる楽器や音響彫刻、サウンドインスタレーションなど40点を見ることができます。第二次世界大戦で消失し、1986年に秋山邦晴が多摩美術大学とともに復元した、未来派ルイージ・ルッソロの「イントナルモーリ」、大阪万博の鉄鋼館がEXPO’70パビリオンとしてリニューアルされた折に修復が行われた、ベルナール・バシェとフランソワ・バシェ兄弟の「音響彫刻」作品、日本からは、環境音楽の作曲家でもあり、日本サウンドアートの先駆けでもある吉村弘「サウンド・チューブ」、また、2006年BankART NYKでのパフォーマンスをDVDに収録して販売された宇治野宗輝の自動リズム演奏装置「The Rotators シリーズ」などの作品が展示されます。

 

 

・日程 2021.11.6(土)〜21(日)
・備考 要予約
・時間 12:00-18:00
・料金:一般1,200円、高校・大学生600円、中学生以下300円、未就学児無料
 当日:一般1,500円、高校・大学生900円、中学生以下600円)
・会場  アーツ千代田3331 1F メインギャラリー
・Web:muse-creative-kyo.com

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  • 2021年10月21日